指輪を自分で手作りできる工房「ついぶ」
金属は火を使うことで加工し種類によって特性も大きく異なることから、遠い存在に思われがちですが、
古来より文化の発展に欠かせない重要な素材です。
金属は生活に欠かせない機械などだけでなく、生活を彩る飾りやアクセサリーとしても人々と共にありました。
様々なアクセサリーなどの装飾品の中でも指輪は人生の節目節目に登場する大切な存在です。
そんな指輪にものとしての意味だけでなく、手作りしたからこそ得られる特別な想いや意味を感じてほしい
扱うことが難しそうな金属で指輪を作ることで、身に着けて金属工芸や手作りすることの楽しさを知ってほしい
そんな考えから指輪の手作り体験をはじめました。
集中してじっくりと作業したり、時に大胆に金槌をふるったり、作業の楽しさや完成の喜びなど
自分の手でひとつひとつ作業した時間と指輪は色褪せることはありません。
大切な人と一緒に過ごす時間と指輪をぜひついぶでご制作ください。
指輪を自分で作ってみませんか?
工房名の「ついぶ」とは?
実はもともと漢字で「鎚舞」と書きます。
金づちの“鎚”に“舞”う
“ついぶ”と読みます。
もともとは東風美術工芸株式会社の代表の作家名である中村鎚舞からつけられた店名で、
禅語の
「 鐵鎚舞春風 (鉄鎚 春風に舞う)」
という言葉から作った造語なんです。
重い鉄の鎚が春風に乗って軽やかに舞い飛んでいる。
そんなことはあり得ないと決めつけてはいけない
いかなる常識にもとらわれない融通無碍・自由自在の力
等といった意味があります。
金づちは金属を加工するうえで欠かせない道具です。
そんな鉄で作られた重たい鎚が自在に舞うように楽しくモノづくりをしたい
手で作るということは楽しいことを伝えたい
といったような意味が込められています。
彫金教室や手作り体験、手作りのマリッジリング・エンゲージリング制作で
作る喜びを感じていただけたら幸いです。
各地域のついぶ工房
ついぶ工房は全国4か所に工房を展開しています。
作っていただける指輪は、ファッションリングなどにおすすめなシルバーリングから人生の節目に大切なご結婚指輪やご婚約指輪まで、コースやオプションなども様々にご用意しております。
皆様にゆっくり作業していただける全席完全予約制で、
空きがございましたら当日にもご予約いただけます。
各工房によりお店の外装・内装など特色があり、
ご旅行や思い出の土地など、お好きな工房にご来店くださいませ。
また工房により、座席の数や混雑具合、指輪の納期などが異なりますので、
ご不明な点や気になる点は、ご来店予定の工房にお問い合わせください。
ついぶ京都工房
〒604-0944 京都市中京区押小路通麩屋町東入橘町617
TEL:075-223-4122
本店でもあるついぶ京都工房は「ついぶ」のスタート地点で、オーナーの生まれ育った京都にございます。
現在はもともとあった工房の隣に第二工房をオープンし、指輪の手作り体験はそちらでしていただいております。
京都市役所や本能寺のすぐ近くにあり、指輪づくりの後に京都観光やお買い物を楽しんでいただけます。
京都の昔ながらの京町家をリノベーションした工房で作業場で四季折々を楽しんでいただける坪庭や天井の梁など、和の雰囲気と一緒に指輪の手作り体験を楽しんでいただける工房です。
ついぶ東京工房
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-6-11 ヴィラ・ハセ3F・4F
TEL:03-3407-7397
東京・表参道のすぐ近くビルの一角にあるのですが、原宿の裏路地にあり都会の真ん中にいながら中は爽やかなグリーンが映える隠れ家のような工房になっています。
お店のそばには古着屋さんや雑貨屋さんなどファッションにまつわるお店も多くあり、お買い物デートの途中にも立ち寄っていただけます。
ちなみについぶ東京工房ではご結婚指輪やペアリングなどの指輪の手作り以外に他の工房ではできないタイピンやバングルの手作りもしていただけます。
ついぶ名古屋工房
〒461-0004 愛知県名古屋市東区葵1丁目21番18号
TEL:052-508-7556
名古屋の新栄駅のすぐそばの名古屋工房はタイル張りでシックな外見の建物の工房です。
天井が高い店内は広々と感じ、スタッフの人数も少ないので、アットホームな雰囲気でゆったり手作りを楽しんでいただけます。
ナチュラルカラーの木を中心として、飾られたドライフラワーなど女性店長の細やかで柔らかい気配りが感じられる店内になっています。
名古屋駅からも乗り換えなしで駅からも徒歩1分以内と雨の日でも傘がいらないくらいでついぶ工房の中でもアクセス抜群です。
ついぶ川越工房
〒350-0043 埼玉県川越市新富町1-6-2 2F
TEL:049-277-5252
ついぶ川越工房は埼玉県の小江戸・川越にあります。
商人の町として栄えた川越は京都とは違った和の雰囲気を楽しめる街並みがあり、川越工房はそんな川越デートを楽しむコースに組み込みやすい川越駅・本川越駅とそんな蔵造りの街並みを結んだ大通りにある工房場所にあります。
店内はすっきりとした白を基調とした明るい雰囲気で広々としており、着物で来店される方のために割烹着をご用意しております。
ついぶ工房のロゴに込めた想い
2023年11月1日
、私たち“ついぶ工房”はロゴマークを刷新し、
これまで別々にあったロゴマークを統一いたしました。
1990年に京都でスタートしたついぶ工房は、世の中を騒がせたコロナ禍真っ只中の2020年に創立30周年を迎えました。
これまで変わらないだろうと思っていた日常や価値観があっという間に大きく変わっていく世の中の動きやインターネット上で完結できる便利な社会に変化している時代の中で、
改めて「お客様に作っていただく」「自分の手で作る」という「実際に作ること」の価値や
「自分たちが受け継いできた技術を時代が変わっていく中でも次の世代に残していきたい」という想いを強く認識しました。
現在ついぶ工房は本店の“ついぶ京都工房”、原宿表参道の“ついぶ東京工房”、名古屋新栄の“ついぶ名古屋工房”、埼玉川越の“ついぶ川越工房”に店舗がございますが、
それぞれの地域で店舗の雰囲気が違うことや各地域に根差した工房を目指したいという考えもあったことから、これまで各地域の工房がそれぞれの地域に合わせて異なるロゴマークを使用していました。
ロゴの統一は
「自分の手で作ることに楽しさを感じて欲しい」
「伝統工芸の技術をつなげていきたい」という想いを
それぞれの地域の工房単位でなくついぶ工房全体として再確認し、
気持ち新たにこれからも変わっていく日々に挑戦し続けたいという決意を表すものです。
新しいロゴに込めた想い
京都の飾り金具職人の家系から独立し、鎚舞工房を開設した代表の中村が禅語から着想を得た造語を金属工芸の作家名として活動しており、その名前が由来となっております。
そのついぶの元になった禅語は
“鉄鎚舞春風[てっつい しゅんぷうにまう]”
文字通り鉄のハンマーが春風に乗って舞っているという情景を表しています。
そもそも禅語とは日常を過ごし方や今の日々を考え直す際の禅の教えを説いた短い言葉のことを指しています。
もともとはインドや中国で先人からの教えをまとめたものが仏教として日本に伝来しました。
禅の教えというと小難しく感じるかもしれませんが、
「温故知新」や「有言実行」、「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」など
座右の銘に使われるようなよく知っている四字熟語だったり
「あぁなんとなく聞いたことあるなぁ」という言葉も実は禅語がもとになった言葉だったりと、意外と私たちの日常に浸透しています。
古くからのある考え方ですが、物事の考え方や捉え方の根本として今の時代でも忘れがちなハッとさせられる言葉も多くあります。
そんな日常を過ごす中での考え方のひとつひとつを言葉にしたものが禅語です。
ついぶの由来となった“鉄鎚舞春風”という言葉は
『重いとされる金づちが春風に舞うのはありえない、そういった常識に囚われてはいけない』
という教えです。
「金づちは重い」「春風では軽いものしか飛ばない」といった世間一般で常識と言われる考え方にも囚われずに日々過ごそうとすることで
ありえない・できないと思ったことでも成し遂げることができるといった
現状をそしてこれからを変えるための考え方を教えてくれる言葉となっています。
代表の中村が考えている
『より多くの人に自分で何かを作るって楽しい、実際に手を動かすって面白いと感じて欲しい。』
『次の世代に金属工芸の技術を継承していき、金属工芸の世界をもっと盛り上げていきたい。』
『常識に囚われすぎず、難しいと言われていることや新しいことにチャレンジしていきたい。』
そういった想いと金属を造形するときに使う金づちが軽やかに舞うように自在に制作している様子と合わせて“鎚舞”と名づけられました。
新しいロゴはそんな“ついぶ”の由来となった禅の教えと古くから使われている日本のデザインの集約である家紋のかたちにまとめたものにしました。
新しいロゴのかたちについて
家紋は古くから使われていますが、今にも通ずるシンプルに簡略化されたデザインで日本らしいの美意識のかたちだと思っています。
幾何学的な形でシンプルながら、覚えやすく認識しやすい見た目とで、日本の国内だけでなく海外の企業やブランドでも国内外問わず広く取り入れられています。
そんな家紋から着想を得て、和の雰囲気も感じるようにいたしました。
真ん中のモチーフは古代の日本において漢語で書いてあった禅語を訳すときに使われていたというカタカナでついぶの“ツ”を
自然にあるものの全てのかたちとして表現された「●▲■」を使い、
棒状の材料から指輪になっていったり、一枚の板が花瓶になったり動物になったりなど
硬いとされている金属を様々なかたちに変化させていく金属工芸の面白さと
ついぶの名前の由来から舞うようなハンマーを表現しました。
枠になっている内側の六角形は亀の甲羅やミツバチの巣など自然界にも多くある形の一つで長寿や繁栄などの縁起の良さだけでなく、ハニカム構造と言われるように無駄が少ない非常に丈夫な形をしています。
並べていくと隙間なく無駄なく縦にも横にもつながる六角形で一子伝来になりがちな職人の技術を閉じることなく縦にも横にも継承していきたいという想いを表しました。
そして一番の外の円形は指輪の輪をイメージしています。
ロゴマークの形の統一をしましたが、今回はあえて各地域の工房でカラーリングを分けて、各工房の識別性をあげつつ、地域やそれぞれの工房などが持つ雰囲気の違いやを楽しんでいただけるようにしました。
ついぶ京都工房のロゴカラーは“緑青(ろくしょう)色”をイメージしました。古くから使われる金属で十円玉としてもなじみ深い銅が酸素に触れ経年変化などで出てくる錆の色合いです。
錆と言うと敬遠されがちですが、緑青があることで銅そのものは劣化しにくくなったり、鮮やかな色合いがデザインとしても好まれたりする緑青が、目線を変えると新しい見え方になること、ものごとを一片からのみで捉えない柔軟さを持つイメージで選びました。
またついぶ工房の運営会社である「東風美術工芸株式会社」の社名にも因んで、「東風」という新しい季節の訪れや新しい風向きの象徴である春風のイメージ、そういった部分からも青色のカラーを使用しました。
東京の明治神宮のそばにあるついぶの2店舗目の東京工房のカラーリングは彩度や温度感をあまり感じさせない “グレー”
また東京の街は人も物も色とりどりの個性で溢れていますが、個性的などんな色を合わせてもスッと受け入れてくれるような、優しく街や空間、そして人に溶け合うグレーという色みのような工房を目指していきたいと考えています。
名古屋工房は「お客のご縁や私達とお客様とのご縁、その先へ繋がっていくだろうご縁を大事にしたい」
そんな想いを込めて、結ぶイメージから朱色をロゴカラーに選びました。
他のどの工房よりもお客様に寄り添いたい、技術力を高めて様々な気持ちに柔軟に対応したい、と考えて精進してまいります。
川越工房のロゴカラーは”モスグリーン”
名前の通り、苔色ともいわれる色合いは、深さもありながら柔らかな雰囲気もある黄みがかった深緑です。
<歴史残る小江戸・川越で、京都の伝統的な技術を受け継ぎつつ、苔の新芽のように柔らかく柔軟にチャレンジしたいという想いを込めたカラーリングにしました。