人は、金属に「かたち」を与える。
― 中村 鎚舞
「つくる」という行為は人間そのものだと思うのです。
意志があり、技があり、迷いがあり、
自然を尊び、偶然を受け入れ、わずかな“揺らぎ”を美とする。
金属は、自然そのままでは何の形も持たない。
人の手が加わることで、はじめて“金属”となり、
そして“何か”となる。
そうした感性が、手の中にも息づいているのです。
私はその“日本的な有機性”を、地金の中に表現したい。
金属を重ね、鍛え、削る。
異なる素材がひとつに溶け合い、
予測できない模様が生まれる。
金属という素材を通して、
“人間らしさ”とは何かを探り続けたいと思います。
代表プロフィール
中村 光男(鎚舞)
なかむら みつお(ついぶ)
1956年京都出身。
父の六代目三世竹影堂榮眞(中村精一郎)に師事。
1990年工芸工房鎚舞を創業、2015年東風美術工芸株式会社を設立。
東京国立博物館所蔵の国宝復元模造品制作や
伝統工芸日本金工展での受賞など意欲的に制作活動を行っている。
金属工芸や手作業の楽しさを身近に感じてもらうべく
手作り指輪のワークショップも行っている。
- 東風美術工芸株式会社 代表取締役
- 日本工芸会 正会員
- <専>京都伝統工芸大学校 講師
- 京都府伝統産業優秀技能者(京の名工)
- 卓越した技能者(現代の名工)
主な受賞歴
- 京都府伝統産業優秀技術者 受彰 (2016年)
- 第48回 日本伝統工芸近畿展 京都府教育委員会教育長賞 (2019年)
- 第48回 伝統工芸日本金工展 日本工芸会賞 (2019年)
- 第50回 日本伝統工芸近畿展 第50回記念優秀賞 (2021年)
- 第50回 伝統工芸日本金工展 文部科学大臣賞 (2022年)
- 令和6年度 卓越した技能者(現代の名工) 表彰 (2024年)
略歴
- 1956年
- 1月 京都市中京区生まれ
- 1975年
- 3月 京都市立日吉ケ丘高等学校美術工芸コース日本画科卒業
- 1977年
- 4月 父、六代目三世竹影堂榮眞に師事
- 1990年
- 4月 工芸工房鎚舞 独立
- 1993年
- 3月 鎚舞彫金教室 開設
- 1994年
- 5月 第一回鎚舞彫金教室作品発表会開催
- 1999年
- 6月 東京国立博物館所蔵 国宝灌頂板復元模造制作
- 7月 東京国立博物館法隆寺宝物館第1室にて国宝灌頂板復元模造品 展示開始(以降常設展示)
- 12月 京都ギャラリエヤマシタにて個展(以後8回個展開催)
- 2000年
- 3月 清水寺青龍会衣装装飾品製作
- 2004年
- 10月 東京神宮前に東京工房 開設
- 2008年
- 11月 京都工房を新築
- 2009年
- 5月 第38回 伝統工芸日本金工展 初入選
- 2013年
- 4月 第42回 日本伝統工芸近畿展 初入選 新人奨励賞
- 2015年
- 11月 東風美術工芸株式会社 設立
- 9月 第62回 日本伝統工芸展 初入選
- 2016年
- 4月 第45回 日本伝統工芸近畿展 第45回展記念賞
- 11月 京都府伝統産業優秀技術者 受彰
- 2017年
- 10月 名古屋新栄に名古屋工房 開設
- 2018年
- 4月 第47回 日本伝統工芸近畿展 日本経済新聞社賞
- 5月 第47回 伝統工芸日本金工展 朝日新聞社賞
- 2019年
- 4月 第48回 日本伝統工芸近畿展 京都府教育委員会教育長賞
- 5月 第48回 伝統工芸日本金工展 日本工芸会賞
- 2020年
- 1月 埼玉川越に川越工房 開設
- 1月 京都工房となりに第二工房 開設
- 2021年
- 4月 第50回 日本伝統工芸近畿展 第50回記念優秀賞
- 2022年
- 5月 第50回 伝統工芸日本金工展 文部科学大臣賞
- 2023年
- 5月 東京国立博物館「親と子のギャラリー 中尊寺のかざり」 中尊寺金色堂中央壇孔雀製造工程見本及びハンズオンレプリカの制作
- 2024年
- 1月 東京国立博物館「親と子のギャラリー 中尊寺のかざり」 中尊寺金色堂中央壇孔雀製造工程見本及びハンズオンレプリカの展示
- 7月 千葉県柏に初の百貨店テナントとして柏工房 開設
- 11月 令和6年度卓越した技能者(現代の名工) 表彰
制作










工芸作家として、経営者としての挑戦
伝統を守るだけでは、伝統は生き続けない。
父・榮眞より彫金の手解きを受けて以来、
約半世紀にわたり金属工芸の世界を歩んできました。
茶道具や香道具の制作や修理、
文化財の修復、博物館からの復元依頼や模造品の制作——
それらの仕事を通じて、先人の職人たちの
技術と表現力の奥深さに惹かれ
その魅力を多くの人に伝えたいと続けてきました。
けれども、伝統や技術は守るだけでは終われない。
技を極めることは、変わらぬことではありません。
むしろ、受け継いだものを超えていくこと。
培った感性をもとに、
私は新しい表現にも取り組み続けています。



結び
東風美術工芸株式会社
代表取締役
